身寄りがなくなったら終活はどうすればいい?
最近、葬儀社が主催している
「エンディングノートの書き方講座」で
70代の男性と知り合いになりました。
その方は、
70代を越えてもパワフルに
新しい事をしています。
それなのに、
終活なんて必要なの??
そんな風に疑問に思ったので
率直に終活を始めたきっかけについて
メールで質問してみたんです。
そうしたら・・・
まず、
「身寄りがいなくなった場合に備えて」
という答えが返ってきました。
でも、
奥様と一緒に暮らされているし
2人のお子さんとも仲良しだときいていたので
さらにお伺いしたら・・・
こんな丁寧なお答えをいただきました。
人生の先輩として
とてもすてきな方のお話で
私だけで独り占めしてしまうのは
もったいないと感じました。
そこで、
ご本人の了解も得て
こちらにご紹介させていただきます。
『戦後と大きく様変わりした現代は、
経済的に豊かになって、
便利な生活ができるようになりました。
しかしその一方で、
時代は過去の大家族生活様式から、
核家族化が進んでいます。
そして現代の少子高齢化と若者が
結婚を望まない社会になったことで、
年寄りが一人で暮らすことが当たり前の
時代になったことを認めなければならないのです。
いつの時代でも人は、
その時代・時代の中でしか生きられないことを理解して、
生きる努力をしてまいりましたもの。
そう考えますと、
現代の年寄りが身寄りのない形で生きることは、
時代に与えられた現実と納得しなければなりません。
そんな時代になってしまったのですから、
身寄りのないことを嘆いても仕方がない。
それはたとえ子供がいたとしても、
現代は一緒に住むことは難しいと言えるからです。
かく申し上げるわたくしにも二人の子供がおりますが、
双方とも親元を離れて仕事をし、生活をしております。
そしてその子供たちが、
親元に戻ってくることはありません。
なぜなら彼らの職種は、
老夫婦が住みます地方の地元にはほとんどなく、
親が同居望んだら失業してしまうからです。
また現在愚妻と二人で生活しておりますが、
愚妻が欠けたら独り身を覚悟しておかなければならないもの。
それ納得できましたら、
いずれは独り身と心の中で決めまして、
これからの“自分なり”の一人暮らしを、
模索した方よろしいのではないかと思えました次第。
人は誰でも死ぬ時は一人、
その時に周りに人がいてくれることなど期待するより、
一人で逝く時のことを積極的に考えた方が、
間違いなく充実するとも思えましたから。
実はわたくしも、
“狭心症”で心臓が止まりそうになって
救急車のお世話になりまして。
しかし次のその時に愚妻がいるとは限りませんから、
以来独り身になった場合を想定し、
これからをどう暮らしたら好いものかを
考えるようになりました。
それはその独り身生活を、
楽しむ意識を持てばよろしいと思ったのです。
ではその楽しみ方とは?
それはまた次回お話しましょうね』
その方って本当に魅力的で
いつまでもお話をしていたくなるような
お人柄なんです。
この文章を読むと
その方を思い出して心の中が
ホッと温かくなります。